SPEC 試聴会

今回は当店では初となるSPEC(スペック)の試聴会を開催させて頂きました。SPECは元パイオニアにいた同志達が2010年に現状のオーディオ商品に一石を投じるべく狼煙を上げた新進気鋭なメーカーで、SPECの名前とは反対に特性だけではなく、人が長時間聴いても飽きない艶のある音楽再生を目指しての音作りを基本とし、かつシンプルなデザインで使いやすい楽器感覚の商品を現在続々と生み出しています。
当店でも実売30万弱のRSA-888のプリメインアンプとRMP-888CDのSACDプレーヤーを展示しておりますが、今回はあまり試聴のできないSPECハイエンド機RSA-11の
(税込\1,382,400-)プリメインアンプと、フォノイコライザーREQ-77S(税込\1,166,400-)、ネットワークプレーヤーのRMP-X1(税込\864,000-)をメインに店頭のスピーカーB&W803D3で試聴致しました。
今回は前日の16;00からフリー試聴、翌日の本番の試聴会と余裕を持ったセッティングで ご用意い。前日と当日両方に来られたお客様もいてどのような音で聴かせてくれるのか関心の高さが伺えて、やはり本番当日の 開始時間と同時にぞくぞくとご来店頂き用意した席が満杯になるなど、メーカー担当の取締役営業佐藤氏も説明に熱が入ったようです。
  アンプの知名度は正直まだまだですが、SPECの目指す音作りにちりばめられるこだわりの技術や厳選されたパーツ等、佐藤氏の饒舌な説明に店内は一体感が生まれ、来店されたお客様も自らの感想や質問など会話しながらの試聴や実演になりました。

SPECのアンプ作りは、最近アンプ泣かせの低能率スピーカーをいかにらくらくと駆動するかと言う課題を元に、パワー段に、PWMスイッチングの高精度パワーMOS FETを採用。所謂D級アンプですが、最近の高性能のスイッチング素子などの部品のおかげで理想的なドライブ能力の実現や音楽表現の向上が得られます。
 SPECのアンプ開発者は真空管アンプをプライベートでも作る根っからのオーディオマニアだそうで、開発に当たり、音に左右するコンデンサーを厳選した結果、WESTCAPのオイルコンデンサーが良かったそうだが、古くて玉数がない為、アメリカのWESTCAPの製造企画を持ち現在でもMIL規格の部品を製造するArizona CapacitorsにSPECが納得するオイルコンデンサーを依頼し、舐めても問題ない純度の高い良質な鉱物のオイルが入った音質の良いコンデンサーを使用しています。
  楽器のような音作りに欠かせない木製のベースはスプールのパネルとインシュレーターにピアノの鍵盤にも使用するカエデ材を使い、F11にはさらにドラムのステックに使うヒッコリーを埋め込んでいます。これは機器の余計な振動を和らげる効果がありSPECの音作りの一端を担っています。

今回一緒に展示したのは、SPECで取り扱うフィンランドのスピーカーメーカーamphion(アンフィオン)Argon7L(税込\691,200-/pair)とチェコ共和国のレコードプレーヤーEAT(イーエーティー)C-SHARP(税込496,800-)
 音の違いが判りやすかったので、今回はスピーカーB&W803D3とレコードプレーヤーLINN MAJIK LP12を使用しましたが、 試聴会後の自由試聴の際にはアンフィオンも聴きたいとのリクエストもあり、組み合わせを変えながら試聴して頂きました。
  色々と商品の案内をする中で一番反応があったのはSPECで取り扱うリアルサウンドプロセッサーRSP-701でした。これはスピーカーのインピーダンス変動を補正し、逆起電流を吸収することにより音楽の表現力が変わります。音の広がりや情報量が増え音に潤いが出ます。店頭でも常時展示しておりますので一度試してみる価値ありです。