フォノイコライザー試聴会

今回はアナログレコードの魅力を再確認すべく、いつもとは違いアナログ再生に焦点を当て話題のフォノイコライザーやアナログプレーヤー等をいろいろ組み合わせ試聴致しました。
  焦点を絞った企画でしたが沢山のご来店頂き誠に有難うございます、やはりレコード再生の関心の高さが伺われます。アナログ再生のなかでもフォノイコライザーをメインに試聴会を企画しましたが、ここはこだわりのアナログ再生、プレーヤーの入れ替え試聴やカートリッジの差し替え、そして針圧は?アームの高さを変化させた場合の音質の変化など様々要望があり、とても充実した試聴会となりました。何十年とレコードのみ聴かれてきた方や初心者の方など 貴重盤とカートリッジを厳重にそれぞれケースに入れて持参され、アナログに対するこだわりが十二分に伝わってきて対応した我々店側にとっても充実した8時間でした。

今回メインで使用したプレーヤーはAcoustic Solidの Solid Wood MPX-System (税込み\504,000-)、アームレスも発売されていてアームを別な物をセットすることも可能。
Acoustic Solidはドイツのメーカーで1990年創業の比較的新しい会社。魅力はその精度が高い軸受けで摩擦係数が限りなくゼロに近い特異なベアリングだそうです。回転焼付けが絶対発生しないというのはターンテーブルの回転精度やトレースにとってかなりの精度を上げる要素です。ターンテブルはアルミ削りだしを使用し厚さ60mm、キャビネットには80mmの高密度針葉樹集積材を採用。その匠な作りはかなりガッチリとしており、音は潤いを残しながらもなまりがなく、晴れ渡る音像は精度の高いベアリングとキャビネットからか、解像度の高さを感じられるコストパフォーマンスの優れたプレーヤーです。

もう一つは店頭展示のMAJIK LP12。MPXはカートリッジにORTOFON KONTRAPUNKT-Bを使用しましたが、その差をなくす為LINN ADIKT(MM)からORTOFON JUBILEEに交換。こちらもフローティングならではの中域の厚みにLINN独特のリアル感を備えた、負けず劣らずのパフォーマンス。プレーヤーの聴き比べにお客様も”ふ〜んこうゆう違いがあったんだー”とLP12を使用したことのないお客様はその良さを納得したご様子。

満を持してか久々のアキュフェーズからの単品フォノイコが登場。これを試聴したくて来た方も多かったと思います。非常に使いやすく、3系統の入力それぞれに負荷インピーダンスの切替が記憶され、その種類も又豊富。音色もアキュフェーズらしいバランスのとれたフラットな鳴り方が特徴で、しかも音痩せもなくSNが良い落ち着きのある音の仕上がりでした。アナログにはまだまだいっぱい情報が詰まっていて、今まできっちりと読みきれていなかったことを痛感します。古いフォノイコをご使用の方は買い替えを是非お勧めいたします。

フェーズテックのフォノイコライザーは以前から実力の高さは承知していましたが、今回改めて試聴しその独特の音色と解像度の高さを実感いたしました。メインの試聴機はやはりEA-1U(MCステップアップトランス付き)、商品の内容もすばらしいが、特に音像がリアルに感じられJAZZ好きな人におすすめの商品です。